【SV S9シングル 最終684位 / R1932】〜パルデアに光あれ〜対面鎖国スタン
S9お疲れ様でした!!!
そしてはじめまして。れいばんと申す者です。
今期、ランクマ参戦3シーズン目にして、初めての3桁順位を取ることができたので、喜びのあまり構築記事を書かせて頂きます!
今回は構築の紹介はもちろんのこと、ビギナーもビギナーの私が結果を出すに至った経緯を、前途有望な駆け出しトレーナーに向けて、そして自分自身への備忘録として話していけたらと思います。
1章.構築経緯
蝉の音が煩わしい夏のある日、私はふと思った。
使用率上位のポケモンに電気技がめちゃくちゃ一貫してね?と。そして、電気技が通らない地面や草に氷技で殴れる電気テラスパオジアン最強じゃね?と。
こうして私はこのポケモンを構築の要とすることを決めました。
そして前期S8で電気テラスパオジアンを主軸としていたパーティを探したところ、最終49位のあおムラサキ様の構築(https://b-uepurp-e.hatenablog.com/entry/2023/08/02/165010#%E6%9C%80%E7%B5%82%E7%B5%90%E6%9E%9C)に辿り着きました。
ありがたい記事を100回ほど読んだ結果、基本選出のマリルリをハバタクカミに変えれば、より選出機会を増やせるのではないかと当時最終5桁のトレーナーは考えました。
これで パオカミガッサ 基本選出は決定しました。
さて続いて補完枠。
まずはキノガッサに変わる初手要因を探しました。キノガッサを蹴散らしてくるポケモンに対して風船サーフゴーが強そうな気がしたので採用しました。
そしてハバタクカミを出せないヒードラン、ウルガモス辺りの炎タイプを処理する為に、両刀カイリューの助けを借りました。多分この枠は連撃ウーラオスで問題ないですが、そんなどこぞの異国ポケモンは存じ上げません。
そして最後にキョジオーンや受けループ、ムラムラするギミック系を吹き飛ばせる隠密マントディンルーがラストピースとして嵌り、パーティ完成です。
正直下2枠は並びで決めました。
ほれ、強そうだろう?
2章.パーティコンセプト
暴れん坊将軍パオジアン。
基本的にどんな試合でも、パオジアンにテラスを切って大暴れします。(選出率90%テラス率79%)
エースパオジアン、初手要因キノガッサ、サーフゴー、遊撃手ハバタクカミ、カイリュー、メタ要因ディンルーと役割を明確にすることで選出、立ち回りで迷う場面が少なかったです。
ハバタクカミとカイリューは2番手としてパオジアンのサポートを行うこともあれば、パオジアンで破壊した後のスイーパーとしての活躍もできる為、ここの戦略だけは試合展開と相談しながら熟考するところかなと思います。
3章.メンバー紹介
パオジアン
特性 災の剣
テラスタイプ 電気
持ち物 ゴツゴツメット
性格 意地っ張り
172(136)-189(252+)-101(4)-x-85-170(116)
A特化、S最速ガブリアス抜き、残り耐久
氷柱落とし 不意打ち
テラバースト 剣の舞
破壊の化身。本当に気持ち良くさせてくれたポケモン。大好き。
このパーティの一番の勝ちパターンは、初手のキノガッサで誘ったサーフゴーを起点に舞って、そこから蹂躙する展開でした。
次に、モデル構築のパオジアンとの違いを挙げていこうと思います。
まず性格。ミラー以外で素早さが必要になる場面が少ないかなと思い、火力特化に変えました。お陰様でエナジーの発動しないハバタクカミを不意打ちでしばき回ってました。
そして気になる持ち物。火力は十分足りていると感じていたので、試したのはゴツメ、ラム、オボンの3種類でした。その中でゴツメにした理由は、本来キツい神速カイリューやスカーフ水ウーラオス、タスキパオジアン、ついでに構築単位でキツいミミッキュに抗える点です。これらは撃ち合いに限った話だけでなく、キノガッサのタスキが見えていない場合、死に際に必ず先制技を撃ってくるので、そこに剣舞を合わせられるといったメリットがありました。
使いたての頃は「怯め怯め」と一生呪言を唱えていましたが、最後の方は「当てて当てて」に変わっていたので、自分の成長を感じられた最高の相棒でした。
選出率90% 勝率61% テラス率79% 初手率0%
ハバタクカミ
特性 古代活性
テラスタイプ 水
持ち物 ブーストエナジー
性格 臆病
130-x-107(252)-156(4)-155-205(252+)
BS特化
あまえる 痛み分け
最近ようやく扱い方を掴めてきたジト目の娘。
2番手でテラスを強要しつつデバフを撒いてパオジアンに繋げたり、3番手としてスイーパーしたり、パオジアンの陰でしっかり働いてくれていました。
カイリューやテツノツツミを中心に広範に強かったですが、技構成上ミラーは全然勝てないので3番手に残す判断をする際は、相手のラス1がハバタクカミなのか否かを十分に吟味する必要がありました。
マジカルフレイムについて、パオジアンの電気、氷の範囲が通らないジバコイルを誘って削れるのが、お利口さんポイント高かったです。
テラスタイプは水。ハッサムと対面した時に引けない為、テラスを切って黒焦げにしていました。ヌメルゴンやヘイラッシャ相手にも1回くらい切ってた気がします。
選出率71% 勝率54% テラス率9% 初手率0%
キノガッサ
特性 テクニシャン
テラスタイプ ゴースト
持ち物 気合いのタスキ
性格 意地っ張り
135-200(252+)-100-x-81(4)-122(252)
AS特化
タネマシンガン マッハパンチ
地ならし キノコの胞子
量産型菌類。
モデル構築そのまんま採用です。ホントに先人の知恵様様って感じです。
このポケモンの役割はまず選出誘導。サーフゴーとヌメルゴンは毎回出てきました。次にテラス誘発。初手で草テラスを切らせたらパオジアンがムキムキになります。そして高い対面性能。眠りターンとタネマの弾数には一喜一憂させられましたが、圧倒的信頼を置いていました。
技選択に関して、終盤になってから気付いたのですが、裏のパオジアンのお陰で無理な交代読みをする必要がなかったのが偉かったです。キノガッサが呼ぶサーフゴーやヌメルゴンは基本的にパオジアンの起点であって(立て籠るヤメテ)、倒す必要はない為、一方的に択を押し付けることが出来ていた気がします。例えば初手ディンルーにはキノコの胞子から入れますし、逆にサーフゴーでタスキまで削った後のカバルドン引きにタネマシンガンを合わせたり出来ました。
ほとんど初手で投げていましたが、初手で会いたくないポケモンがいてかつ、トリルガチグマ、イダイトウみたいなパーティには後発で選出していました。
テラスタイプはゴースト。神速透かしが目的ですが、一回も使いませんでした。
選出率64% 勝率60% テラス率0% 初手率60%
カイリュー
特性 マルチスケイル
テラスタイプ 鋼
持ち物 厚底ブーツ
性格 勇敢
167(4)-204(252+)-115-152(252)-120-×
AC特化、S実数値90
神速 アンコール
勝利祈願の圧倒的V字振り。
色々考えた結果落ち着かなかったカイリュー。先述したようにハバタクカミを出せない構築に選出することを想定しています。具体的にはヒードラン、ウルガモス、テツノドクガ、ドドゲザン入りを相手します。元々飛行テラバの物理型カイリューでしたが、テラス発動ボタンはパオジアンの為にあるので両刀型に変更。これが意外にも草テラスヒードランや連んでるランドロスに刺さったし、サーフゴーの電磁波とのシナジーも良好でした。またエアスラッシュ+神速で無振りツツミがいい乱数で落ちるのも頼もしかったです。
努力値に関しては絶対他にやりようがあると思いますが、Sを落とすことで全てのカイリューに対してアンコールから入れるのは偉かったです。
テラスタイプと持ち物は何となくです。アンコールと合わせるなら耐性変化で間違いないと思ったし、最低限の仕事はしてくれるようにオシャレな靴を履かせておきました。時間があればラムとかも試したかったです。
こんなヤケクソポケモンでも、選出した試合の勝率は一番高いんだからポケモンって分からないもんですよね。
選出率30% 勝率63% テラス率3% 初手率0%
サーフゴー
特性 黄金の身体
テラスタイプ ノーマル
持ち物 風船
性格 臆病
187(196)-x-116(4)-160(52)-112(4)-149(252+)
S3のスカーフ個体のまま、Cナントカサーフゴーのシャドボ耐えとかだった気がする
ゴールドラッシュ 祟り目
電磁波 身代わり
カイリューの陰に隠れたちょっとヤバいやつ。
キノガッサが無理な連中をまとめてお世話しようとして、変態になっていました。具体的にはセグレイブやドラパルト、パルシェンなどの連続技持ち、オオニューラ、コノヨザル、こだわりトリック、さらにはスカーフランドロス+催眠耐性みたいな並びに対して強気になれます。
キノガッサのお陰で初手に出てくるポケモンに対して電磁波の通りが良く、ランドロスに関しても上から蜻蛉返りで去っていくので、身代わりから展開していけました。パオジアンがSに自信がない点や、怯み技をパーティに複数採用している点から、初手で麻痺状態を狙いに行けるのは偉かったです。
テラスタイプは、初手でカミやサフゴとバッタリ出会した時に終わりかねないので、ノーマルテラスを採用しました。炎タイプがいるパーティに対しては、裏にカイリューを用意するようにしていました。この構築において唯一交代することを考慮した選出になります。ちなみに悪ウーラオスとパオジアンに対しては魂込めて電磁波突っ張りです。今になって考えたら悪テラスが良かったのかもしれません。
選出率40% 勝率51% テラス率5% 初手率39%
ディンルー
特性 災の器
テラスタイプ ゴースト
持ち物 隠密マント
性格 図太い
237(56)-x-170(76+)-75(0)-131(244)-82(132)
D臆病ツツミのドロポン2耐え、S無振り60族抜き、残りB
カタストロフィ 挑発
ステルスロック 吹き飛ばし
たまーに出番が回ってくるシカさん。
ピンポイント対策枠として、キョジオーンや受けループ、クエスパトラ、フワライドなどに対してのみ選出します。
サーフゴーをノーマルテラスにする以前は交代先としても使っていましたが、こんな型で勝てる訳もなく酷い勝率になっていたので、選出しないことで救ってあげました。選出機会を絞った最終日では、出した試合は必ず活躍してくれたのでホッとしました。
テラスタイプは毒でいいと思いますが、そんなことをすると毒菱パーティとかにも出したくなる衝動に駆られると思ったので、ゴーストで通しました。シーズン最終戦で剣舞した悪ウーラオスのインファイトを透かして勝てたので、最後の最後で報われました。
選出率13% 勝率35% テラス率4% 初手率1%
4章.選出
-
基本選出
キノガッサ + ハバタクカミ + パオジアン
軸の並び。BIG6みたいな並びに対しても、これでいきます。初手はパオウーラで半々くらい。サーフゴーは絶対に来ます。カミとパオどっちを先に出すかは、ラス1をカイリューと読むかカミと読むか次第で、相手がすでにテラスを切っていたらパオが3番手でいいです。
- キノガッサを投げれない時
サーフゴー + ハバタクカミ or カイリュー
+ パオジアン
- ハバタクカミを投げれない時
+パオジアン
- キノガッサを投げれない&相手に霊と炎がいる
サーフゴー + カイリュー + ハバタクカミ
10%くらいあるパオジアンを選出しないパターンです。サーフゴーでテラスを切らざるをえない状況がある為、パオジアンは自重します。
- 受けループ
ディンルー + カイリュー + パオジアン
ディンルーの挑発ステロから展開していきます。ディンルーの技構成が判明した後、即降参みたいなのもありました。
5章.パーティ相性
- ブーストエナジーカミ、ツツミ
パオジアンのHPを十分確保していないと詰みます。特に毒菱+ツツミは普通に無理です。
- スカーフランドロス
何とか削ってパオジアンの不意打ち圏内に持ち込みます。無理矢理剣舞通してもフェアリーテラスで煽ってきます。
- 毒テラスパングロ水ウーラオス
怯ませます。
- 立て籠るヌメルゴン
急所に当てます。
6章.なんで、私がポケ廃に!?
さて。ここからが私が本当に書きたかったことかも知れません。今回S9で初めて3桁順位を取れた要因を振り返りたいと思います。
ただ、お前はどこぞの馬の骨じゃいって話だと思いますので、軽く私のポケモンの遍歴をお伝えします。
まず私がポケモンをプレイしたのは、エメラルド以来、実に19年振りであります。そこからSVを買って対戦にのめり込んだものの、S2、S3と全く結果は振るわずガン萎え。そこに追い打ちをかけるかのようにテラピース節約術の廃止。私は暫く対戦から離れる決断をしましたが、やっぱり諦めきれず、対戦動画や構築記事を陰ながらチェックする日が続きました。これは良くないと思い、最終日が休日であるS9を最後のチャンスにしようと考え、全力で取り組む決意をしました。
本題です。私が今回実感した、初心者がランクマッチで上達する為に必要なことを挙げていきます。
- 最初のポケモンが大事!データをベースにして主役のポケモンを自分で決めよう。
- 最初はパクれ!構築記事まとめから主役が同じパーティを探して理解を深めよう。
- とにかく潜れ!同じパーティでひたすら経験値を積もう。
- 勝っても負けてもメモれ!自分のパーティについて振り返る機会を設けよう。
まず1.についてです。
これ自分でって部分が本当に大事だと思います。自分で決めたポケモンじゃないと、2〜4で絶対躓きますから。自分で決めたポケモンだから、最後まで信じて、やり切れるんだと思います。誰かは忘れましたが、偉い人が言ってました。「ランクマッチは1ヶ月を通したメンタル管理が一番大事だ」と。どれだけ疲れていても家に帰れば、自分の相棒がバトルボックスで待っている。それだけで負けが込んでも、続けられるんです。
続いて2.について。
あえてモヤっとした表現をしましたが、理解を深めて下さい。当たり前ですが、構築記事をよく読んだ上で、パーティをお借りして実践するのが一番良いかと思います。ただ今回私の場合、モデルの構築を作られた方がレンタルコードを発行されていなかったので、ひたすら記事を読んで頭の中で対戦を回してました。記事を100回読んだという話は嘘じゃないです。ガチです。電気テラスパオジアンなんて世の中にありふれていると思いますが、意外にも明確に軸と主張していた構築はほんの少数でした。
また、使う構築の選択について、多くの実況者の主張と相反するとは思いますが、私は初心者が使うべきは対面構築一択だと思っています。理由は試合時間が短く、とにかく反復練習をこなせる点。また一度不利をとると巻き返しが難しく、技選択一つで試合が壊滅する為、反省すべき点が明確化しやすい点。そして恐らく対面構築において一番重要なのはその構築力だが、強者様のレンタルを借りる訳だから、初心者からすれば使い得な点が挙げられます。
そして3.について。
ここは別にレンタルパじゃなくて大丈夫です。理解した構築に対して、自分なりに気付きを得れたなら、あとはちょっと改良を施せば、ほら、紛れもないあなたのパーティの完成です。
「ひたすら」という言葉についてですが、個人的には毎日続けるより、休日1日でやり込む方がお勧めです。なぜならプレイング一つ一つに、その判断に至った理由を覚えているからです。理由を覚えていれば、同じような曲面で違う選択をする時は「さっきとは違うけど」と、何か別の理由付けをしながら決断するもので、それの繰り返しが正しい選択を生み出せると思います。正しい選択ができれば、そこでようやく使っているパーティの強み弱みが見えてくるでしょう。
最後に4.についてです。
もしかしたら私だけかもしれませんが、相手のパーティより自分のパーティのことについて、意外に感覚とズレてることってありませんか?
今回の場合、元々飛行テラバカイリューを使っていて、こりゃ強いなぁと感じていました。しかし、選出時勝率をメモから換算すると驚異の33%...。単体として評価できても、パーティとマッチしていないと勝てないんです。だって元々パオジアンにテラスを切ることを想定して組んでるパーティだもん、とすぐ諦めが付きました。自分を納得させる為にも、使っているパーティのデータを数値化するって大事なことだと思います。私は今回、選出数、初手投げ数、テラスタル使用数、勝ち数、負け数を全ての試合でメモりましたが、これだけでも客観的に振り返り、正しい方向に向かって試行錯誤することが出来ました。
はい。ということで以上になります。
ここまでお付き合い頂き、本当にありがとうございます。
3桁行ったら構築記事にも挑戦してみようと思い、今回投稿させて頂きました。しかし!まだまだ足踏みせず2桁、1桁とチャレンジして、もっと多くの方に記事を読んでもらえるよう精進したいと思います。
最後になりますが、自分の力だけでは絶対に3桁なんぞ取れなかったと思います。私の構築を支えて頂いた、あおムラサキ様に感謝の意を示して、本稿を締めさせて頂きます。
一応Twitterやってます。2桁行ったら目覚めます。